手首の腱鞘炎
☆どんな症状ですか?
パソコン作業をしていると手首が痛い、茶碗やコップを持てない、ドアノブが回せない・・。こんな症状が出たら『腱鞘炎』を疑います。
腱鞘は手・肩・足首などにもありますが、特に手首に多く存在します。そのため腱鞘炎は手首に起こることが多く、その代表的なものが『狭窄性腱鞘炎(ド・ケルバン)』です。
手首の親指側では、2つの腱が「腱鞘」と呼ばれるトンネルの中を走っています。手を沢山使いすぎると腱と腱鞘の間で摩擦が起きて、炎症を起こします(下図)。
腱鞘炎のほとんどが関節の使い過ぎ、機械的なストレスが原因となります。手は日常生活で最もよく使う部位であり「つかむ」「つまむ」「握る」等様々な動きをすることも原因です。
☆症状のレベル
レベル1 違和感・凝り感・だるさ
レベル2 動作によっては痛む
(雑巾絞りなど)
痛い部分が腫れる
レベル3 全ての動かす動作で痛い
レベル4 何もしていなくても痛い
☆治療法は?
基本的にはまず安静が第1となります。手はどうしても負荷がかかるので固定具やサポーター、テーピングを装着してもらうことが多いです。
①初期段階の治療
炎症を起こしているので、アイシング、電気治療などでまず炎症を抑えます。
②中期段階の治療
仕事以外では固定具を外し、上記の施術に加えてマッサージやストレッチ等を組み合わせます。
③後期段階の治療
固定具完全に外し、上記の施術に加えて温熱療法等を追加し、また再発防止のために筋肉や関節の柔軟性を確保します。
☆どれくらいで治りますか
症状のレベルやどれくらい安静を保てるかにもよります。環境が良ければ3~4週間程、日常での負荷が強いと3か月位かかるケースもあります。
痛みは「これ以上やってはいけない!」と体が発しているシグナルです。安静に保つことが重要ですが、痛みが出たらすぐにご相談ください。