「こむらがえり」はなぜ起きる?
☆こむら返りとは
ふくらはぎや足の裏の筋肉が、突然けいれんを起こし、強い痛みを伴う「こむら返り」。夜寝ている時などに、突然の激痛で身動きが取れなくなった経験がある人は少なくないでしょう。
「こむら返り」では、ある筋肉だけが強く収縮し続ける「異常収縮」の状態になっています。なぜこのような筋肉の収縮が突然起きるのでしょうか。
☆原因は?
原因はその人により様々です。1つには特定しづらいので自分に当てはまりそうなものを確認しましょう。
①運動や仕事に伴う疲労
→ストレッチやマッサージなどで予防しましょう。
②病気が原因であるもの
→糖尿病、肝硬変など。当院に関係するところでは坐骨神経痛の方も多いです。
③冷えによる血行不良
④水分不足(夏場の寝汗などで)
⑤ビタミン、ミネラルの不足
→上記に当てはまらない方はこれかもしれません。対策できるので次の項で詳しく説明しましょう。
☆どんな食材をとればいいの?
何が不足しているのかは外からではわかりません。自分が「あまり摂っていないなあ」と感じるものを意識して摂取してみましょう。
①ビタミン(ビタミンE)
植物油、魚の卵、アーモンド
②ミネラル(マグネシウム)
海藻類、納豆など豆類、魚介類
③ミネラル(カルシウム)
バナナ、ほうれん草
水分は普通に摂っても良いのですが、はちみつレモンやスポーツドリンクは、様々なビタミンやミネラルもまとめて摂取できるのでオススメです。
☆それでも起きた時は?
①いきなり伸ばさないでまずさする。
縮んだ筋肉をいきなり伸ばすと筋肉が微細断裂を起こしかねません。「こむら返り」を起こした筋肉は必ず筋温が低下している(夏でも)ので、まずはさすって筋温を上げましょう。
②少し落ち着いたら伸ばす。
下図のようにつま先を持ってゆっくりと手前に近づけます。ふくらはぎの筋肉が伸びます。
また、漢方薬の芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)は、けいれんを起こした際や、前兆がある際に飲むと非常に効果があります。
ただし高血圧の方や心臓に疾患のある方には不適ですので薬局で薬剤師さんにご相談ください。