胸郭出口症候群

 

 時々、患者さんから「手が痺れるのだけれど、脳梗塞の前兆かしら」と相談を受けることがあります。しかし手が痺れる原因は様々であり、今回紹介する「胸郭出口症候群」もその1つです。

 

 

☆どんな病気ですか

 神経痛の一種です。腕の神経は頸椎から出て、腕と胸の狭い場所を通ります。
 この神経が、悪い姿勢や首肩回りの筋肉の緊張などにより圧迫されて起こる症状です。
 症状は、つらい肩こりのような痛み、腕や手へのしびれ・痛みなどです。

 

 

 

☆どんな人に起こるの?

 女性に起こることがほとんどです。
 特に細身の女性に多く見られます。

 

 

☆治療法は?

 当院では神経の痛みを和らげるためのレーザー治療や、首肩の筋肉を緩めるためにマッサージも行っています。

 しかし胸郭出口症候群の一番の原因は、姿勢や筋力不足にあることが多いため、これを改善するために体操やストレッチを勧めています。

 

 

ストレッチの例
  
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 肩寄せ体操です。肘を後ろによせるつもりで15秒、次に腕を前に突き出して15秒。
 これを2~3回繰り返す。ゆっくり確認しながらやりましょう。

 

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 ストレッチポールを使って胸郭を広げる運動。
 しかしこれだとキツイ人が多いので、バスタオルを丸めて棒状にして背骨にあててあげるとちょうどよいです。
 気持ちよく胸の筋肉を伸ばせる程度にしましょう。