シンスプリント

☆シンスプリントとは

 シンスプリントは日本語で「脛骨過労性骨膜炎」といいます。オーバーユース(使いすぎ)によって引き起こされるスポーツ障害の一種です。すねの骨の内側の下方三分の一あたりに痛みが出ます。

 多くは運動のし始めに痛みがみられ、運動中は消え、終了後に再び痛みが見られます。症状が進むと運動の最中にずっと痛みが持続して、更に進むと日常生活動作に影響が出ます。

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©(一社)日本スポーツ整形外科学会

 

☆どういう人に起こりますか?

この障害はランナーに多く見られますが、バレー、バスケットボール、ハンドボールなど頻繁にジャンプする競技や、テニス、バドミントンなど急激に負荷のかかる競技にも多く見られます。

どんなスポーツでもシーズンの始めや、小学校から中学校、中学校から高校など新しい環境で運動する量が増えて、負担が大きくなると起こりやすくなります。

 

 

☆どうして起こるのですか?

①スポーツの種類によるもの

 跳躍、ダッシュが多い競技は起こりやすい

②足の形態によるもの

 偏平足や回内足、O脚の人に多い

③ケア不足

 練習後のストレッチなど、クールダウンをサボる

④環境によるもの

 硬い足場での練習、すり減った靴など

 

 

☆治療法

 基本的には痛みがある場合は競技、練習を中止して安静にすることが第一です。練習をしながら治す場合は競技の後の入念なストレッチ、20~30分のアイシングは必須です。

 

 治療は安静が大切なのは前述の通りですが、シンスプリントは形態的な要因が大きい症状です。そのような場合には、当院ではインソールを使って靴の中敷きを調整し、偏平足や回内足、O脚を改善することにより治療を進めていきます。他には電気治療、マッサージなどのコンディショニング、テーピング、運動やストレッチ指導などを行っております。

 

 安静にして治療をすれば2週間ほどで改善しますが、スポーツを続けながら、となると1か月以上かかる場合もあります。また、再発しやすい症状なので丁寧なケアが必要となります。