足を痛がる子供の夜泣き(成長痛)

☆はじめに

 昼間は元気に遊んでいた子供が、夜になると膝や足全体を以上に痛がり泣き止まない。しかし、翌朝になるとケロリと元気になる。こんな経験をした親御さんは多いと思います。

 昔は成長痛などと言われていましたが、骨の成長速度が関節等に負担がかかるほど高速なわけではありません。なぜこのようなことが起きるのでしょうか。

 現在では「終糸緊張症候群」という状態になることが原因と考えられています。脊髄(せきずい)神経は腰から下の方で急に細くヒモ状になります。これが「終糸」と呼ばれる脊髄神経の最終部分で、尾骨に付いています。しかし脊髄神経が未発達な状態では「終糸」が過緊張を起こし、脊髄神経を引っ張ってしまうことがあります。このストレスによって神経症状が発症します。

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☆どんな症状なの?

①夜間は痛むが、翌朝は元気

②落ち着きがないように見える

 腰のあたりで「終糸」が緊張し脊髄神経を引っ張っているために、同一姿勢でいることが辛く、常時体を動かす傾向があるのでそう見えるようです。

③前屈が硬い

 前屈をすると、神経の緊張が強くなるために前屈しづらいと思われます。

④夜尿症が治りにくい

 膀胱を支配している神経が腰から出ているために、影響を受けると思われます。

 

 

☆対処はどうすればいいの?

 特効薬はありませんが、ほとんどの場合は体の成長と共に治ってしまいます。

 夜間に子供が痛がったら、親御さんが抱っこして痛む部分をさすりながら寝てあげると痛みが軽くなります。また、子供の精神的な不安やストレス、スキンシップに対する欲求不満は痛みを増長させることが多いようです。「終糸緊張症候群」の子供たちは繊細な心の持ち主が多いのでこのようなことが大きな効き目を発揮します。